地元・行政・警察の三位一体の地域防犯
警察、内閣府が防犯ボランティアの育成を施策の一つの柱として取り組んでいることを背景に、自主防犯活動を行う地域住民の数は年々増加しています。
警察庁発表では、平成21年12月末現在における全国の防犯ボランティア団体の数は、4万2,762団体と過去最高を更新し、構成員数も262万9,278人に達しており、半数以上が町内会や自治会員による団体になっています。
これらの団体の主な活動は、パトロール、子供の保護・誘導、危険個所の点検などですが、地域住民による自主防犯活動が今後さらに効果を発揮する為には、行政・警察の一層強力な支援はもちろんのこと、地域住民と三位一体となった取り組み強化が求められます。
防犯活動への取り組み
兵庫県の場合
警察庁が認識した全国の犯罪件数、いわゆる刑法犯認知件数は減少傾向にありますが、犯罪の多様化・凶悪化により、地域住民の方々が感じる体感治安はますます悪化しているといわれ、住民の方々は安全で安心して暮らせる街づくりを強く望んでいます。
兵庫県では、平成18年4月に施行された「地域安全まちづくり条例」に基づき、兵庫県警察、各市町と連携して、地域社会における犯罪抑止機能の向上等を図るための施策が、以下の4つの指針に基づき総合的に展開されています。
- 子供の安全を確保するための活動および措置に関する指針
登下校時の見守り活動や関係機関への連絡など、学校、通学路灯における活動や措置の内容を示し、子供の安全確保を図る。 - 犯罪の防止に配慮した住宅及び住宅地の構造、設備等に関する指針
破壊困難な窓・扉の設置や死角となる障害物の除去などの配慮事項を示し、犯罪のおこりにくい住宅等の普及を図る。 - 犯罪防止に配慮した深夜営業店舗に係る措置に関する指針
レジの配置改善や防犯カメラの設置、現金管理などの配慮事項を示し、店舗及びその周辺の安全確保を図る。 - 犯罪防止に配慮した道路等の構造、設備等に関する指針
歩車道の分離や見通しの確保など、防犯への配慮事項を示し、犯罪のおこりにくい道路等の普及を図る。
また、地域における自主防犯活動に担い手となる、「まちづくり防犯グループ」や地域のリーダーとして知事に委嘱される「地域安全街づくり推進委員」の活動(防犯パトロール、学童の見守り活動等)を支援するとともに、防犯活動団体の連携の輪が広がるような働きかけを行い、県民の皆さんの防犯意識の醸成に取組んでいます。